[Grasshopper]MultiPipeで複数の線から一体化したPipeを作成する方法

Multipipeの使い方 grasshopper

グラスホッパーを使用していると、複数の線から合体したパイプを作成したい場面があると思います。

一般的に使われるPipeコンポーネントでは、複数の線を結合してパイプを作成することはできません。

しかし、MultiPipeコンポーネントを使用することで複数の線を一体化してパイプを作ることができます。

そこでMultiPipeの使用方法を解説します。

1つ目のMultiPipeの例
2つ目のMultiPipeの例

今回は上の画像のように2つの例を使用して紹介したいと思います。

MultiPipeを使用する全体コンポーネント

全体のコンポーネントはこのようになります。

今回のGrasshopperとライノセラスのデータは下のリンクからダウンロードできるので是非活用してください。

今回のGrasshopperとライノセラスのデータダウンロードはこちら

ダウンロードできるデータのご利用に関しては、利用規約をご覧ください。

それでは順番に解説していきます。

本記事では、コンポーネントはアイコン表示になっています。

アイコン表示に変えたい場合、以下のリンク先の記事を参考にしてください。

MultiPipe使用例1

1つ目の例
1つ目の例のコンポーネント

使用コンポーネント:①BrepVolumePopulate 3DLineJoin Curves ⑥MultiPipe

ライノセラス上で立方体を作成

それでは1つ目の例から作成していきます。

まずはライノセラス上で立方体を作成してください。

立方体をBrepに格納

次にGrasshopper上でBrepに立方体を格納してください。

Volumeを使用することで立方体の中心点を抽出することができます。

この点はVolumeコンポーネントのC端子から出力されます。

Populate 3Dを使用

そしてPopulate 3Dを使用してください。

このコンポーネントにより、立方体の中にランダムな場所に点を作成することができます。

N端子の数値を変更すると、立方体の中に作成される点の数を変更できます。

S端子の数値はシード値と呼ばれ、数値を変更するとランダムな数を出力してくれます。

これにより、数値が変わると点の場所がランダムに変わります。

Lineを使用

Lineを使用し、立方体の中心点とPopulate 3Dで作成された点を繋ぎ線を作成します。

ここで作成した線をJoin Curvesで結合することを忘れないでください。

MultiPipeを使用

MultiPipeを使用すると、結合された線から一体化したパイプが作成されます。

立方体を非表示

立方体を非表示にするとこのようになります。

NodeSizeの数値を変更

NodeSizeの数値を変えると、全体的なパイプのサイズを変えることができます。

EndOffsetの数値を変更

EndOffsetの数値を変更すると、線の結合点である中心の部分のサイズを変えることができます。

StrutSizeの数値を変更

逆にStrutSizeの数値を変更すると、線の部分のみサイズを変更できます。

Capsの数値が0

Capsの数値を0にすると、パイプの先端が空いており塞がれていない状態になります。

Capsの数値が1

数値が1の場合は半球で先端が塞がれます。

数値が2の場合はそのまま塞がれ、穴が開いていません。

MultiPipe使用例2

2つ目の例
2つ目の例のコンポーネント

使用コンポーネント:⑦Voronoi 3D

Voronoi 3Dを使用

2つ目の例を作成していきます。

まずはVoronoi 3Dを使用し、1つ目の例で使用したPopulate 3Dに端子を繋げてください。

これにより立方体にPopulate 3Dで作成された点に基づき、点の数だけボロノイが作成されます。

ここでVolumeを2つ使用してください。

これでそれぞれのボロノイの中心点を抽出することができます。

Graftに設定

その後、片方のC端子をGraftに設定してください。

片方をGraftにすることで線を作成する際に、1つの点から残りの全ての点に重複しないで線を作成することができます。

これを怠ると線が重複してしまうため、データが重くなる可能性やうまくプログラムが実行できない可能性があります。

Lineを使用

Lineを使用し、2つのVolumeで作成した点から線を作成します。

Flatten

この際に、LineFlattenにしてください。

理由として、この後の線を結合する際にFlattenの状態でないとうまく結合できない場合があるためです。

Join Curvesで線を結合します。

MultiPipeを使用

最後にMultiPipeを使用することで完成です。

MultiPipeの数値を変更

1つ目の例のように、MultiPipeの数値を変更することで様々な形態を作ることができます。

まとめ

まとめ

今回は2つの例でMultiPipeコンポーネントを使用してみました。

普通のPipeコンポーネントでは作成することができない面白い形態を作ることができるので是非使用してみてください。

今回は以上になります。