今回は、グラスホッパーでパラメトリックな、椅子・ソファー・ベンチを作る方法を解説します。
![完成1](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/38-2-1-1024x526.jpg)
![完成2](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/39-1-2-1024x526.jpg)
![完成3](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/43-2-1-1024x526.jpg)
今回の方法では、パラメーターを変えることで、上のような椅子・ソファー・ベンチを作ることができるようになります。
![全体コンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/1-3-1024x420.png)
こちらが、今回の全体コンポーネントになります。
それでは、順番に解説していきます。
今回のグラスホッパーとライノセラスのデータダウンロードはこちら
ダウンロードできるデータのご利用に関しては、利用規約をご覧ください。
座る部分
![座る部分のコンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/2-2-1024x420.png)
使用コンポーネント:①Curve ②Surface ③Divide Surface ④Series ⑤Graph Mapper ⑥Multiplication ⑦Unit Z ⑧Move ⑨Interpolate ⑩Offset Curve ⑪Loft ⑫XY Plane ⑬Project ⑭Ruled Surface ⑮Brep Join
最初は、椅子・ソファー・ベンチの座る部分を作っていきます。
![ライノセラス上に四角形を用意](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/3-6-1024x526.png)
まずは、ライノセラス上に四角形を用意します。
![Curveに格納](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/4-5-1024x526.png)
ライノセラス上の四角形を、Curveに格納します。
![Surfaceにつなげる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/5-6-1024x526.png)
次に、CurveをSurfaceにつなげ、サーフェスにします。
![Divide Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/6-3-1024x526.png)
次に、Divide Surfaceを使い、点でサーフェスを分割します。
UとV端子に、縦方向と横方向の分割数を入力します。
今回は、どちらにも10を入力しています。
![Series](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/9-4-1024x420.png)
次に、作成した線を上方向に移動させ、座る部分の形を作ります。
まずはSeriesを使い、数列を作ります。
N端子に0.1を入力し、C端子にサーフェスを分割した分割数である10をつなげます。
これで、0.1ずつ増加する数列が作れました。
これは、次に使うGraph Mapperのxの数値になります。
![Bezier](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/7-4-1024x420.png)
Graph Mapperを使います。
Graph Mapperを右クリックし、Graph typesから今回はBezierを選択します。
![グラフを座る部分の形にする](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/45-3-1024x420.png)
その後、グラフを座る部分の形にします。
今回は、上の画像のような形にしました。
そしてSeriesを、Graph Mapperにつなげます。
![yの数値が出力される](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/8-4-1024x420.png)
Seriesからは、関数のxの数値が出力され、Graph Mapperからは、グラフのyの数値が出力されます。
今回は、これが座る部分の高さを決める数値になります。
その後、MultiplicationにGraph Mapperをつなげ、もう1つの端子に任意の数値を入力します。
今回は、62を入力しています。
これで、62とGraph Mapperの数値の掛け算が、座る部分の点の高さになります。
その後、MultiplicationをUnit Zにつなげます。
そして、MoveのG端子にDivide Surfaceをつなげ、T端子にUnit Zをつなげます。
![座る部分の形ができる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/10-3-1024x526.png)
これにより、座る部分の形ができました。
![別の角度から見る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/11-4-1024x526.png)
別の角度から見ます。
![Interpolate](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/46-3-1024x420.png)
その後、MoveをInterpolateにつなげます。
この際に、InterpolateのC端子を右クリックし、Flattenにしてください。
![曲線ができる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/12-5-1024x526.png)
すると、点をつなぐ線ができました。
次は、座る部分の高さを変えていきます。
![Sine](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/13-4-1024x420.png)
もう一度、SeriesとGraph Mapperを使います。
Seriesは先程と同じで、N端子に0.1、C端子にサーフェスの分割数である10を入力します。
Graph Mapperは、今回はSineを選択し、波のような形を使います。
![Offset Curve](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/14-4-1024x420.png)
SeriesをGraph Mapperにつなげ、Graph Mapperを今回は上のようなグラフにします。
そして、Graph MapperをMultiplicationにつなげ、任意の数値をもう1つの端子につなげます。
今回は、14を入力しました。
その後、MultiplicationをOffset Curveにつなげます。
![Flatten](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/17-3-1024x420.png)
この際に、右側のC端子を右クリックし、Flattenにしてください。
![波のように高さが変わる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/15-4-1024x526.png)
すると、波のように高さが変わりました。
![横から見る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/16-5-1024x526.png)
横から見ると、波のようになってることが分かりやすいです。
![Loft](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/18-5-1024x526.png)
その後、Loftを使うことで、複数の線からサーフェスが作成されました。
![Project](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/19-4-1024x526.png)
そして、P端子にXY Planeをつなげます。
すると、XY平面にLoftで作成したサーフェスを真上から投影して、新しい平面を作成します。
![別角度から見る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/20-4-1024x526.png)
別角度から見ると、このように平面にサーフェスができていることが分かります。
![Ruled Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/21-3-1024x526.png)
その後LoftとProjectを、Ruled Surfaceにつなげます。
すると、2つのサーフェスをつなぐ、新しいサーフェスを作ることができます。
![Brep Join](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/23-4-1024x526.jpg)
そして、Brep JoinにLoft・Project・Ruled Surfaceのサーフェスをつなげ、結合します。
これで、椅子・ソファー・ベンチの座る部分は完成です。
肘掛け
![肘掛けのコンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/44-3-1024x420.png)
使用コンポーネント:①List Item ②Negative ③Offset Curve ④XY Plane ⑤Project ⑥Loft ⑦MD Slider ⑧Evaluate Surface ⑨Multiplication ⑩Extrude
次は、肘掛けを作っていきます。
![Offset CurveをList Itemにつなげる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/47-4-1024x420.png)
まずは、先程使用したOffset Curveを、2つのList Itemにつなげます。
![i端子に0と-1を入力する](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/48-2-1024x420.png)
その後、List Itemのi端子に0と-1を入力します。
![最初と最後の曲線が抽出される](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/24-3-1024x526.jpg)
すると、最初と最後の曲線が抽出されました。
![Offset Curve](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/26-2-1024x526.png)
その後、Offset Curveを使い、線をオフセットします。
今回は数値の5を、Negativeにつなげ、-5に変換してからOffset CurveのD端子につなげています。
Negativeを使わないと、逆方向にオフセットされてしまします。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/27-3-1024x526.png)
その後、List Itemで抽出した線を、ProjectでXY Planeに投影します。
すると、XY平面に線が投影されました。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/29-3-1024x420.png)
Loftに、Project→List Item→Offset Curveの順番でつなげます。
この際に、LoftのC端子を右クリックし、Flattenにします。
![肘掛けの形ができる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/28-3-1024x526.png)
すると、このようにサーフェスができ、肘掛けの形ができました。
![Evaluate Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/30-2-1024x526.png)
その後、Evaluate Surfaceにつなげます。
Evaluate SurfaceのUV端子に、MD Sliderをつなげます。
これにより、サーフェスを押し出す方向の、ベクトルを抽出できます。
![Extrude](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/31-2-1-1024x526.jpg)
Multiplicationに、Evaluate SurfaceのN端子と、押し出す距離の数値を入力します。
方向のベクトルと、数値はMultiplicationで掛け合わせて、使うことができます。
2つのうち、1つはNegativeで数値をマイナスにし、逆方向に押し出せるようにしてください。
LoftをExtrudeのB端子に、D端子にMultiplication、もしくはNegativeをつなげます。
これにより、指定した数値の分押し出すことができました。
これで肘掛けが完成し、椅子・ソファー・ベンチができあがりました。
形態を変える
ライノセラス上の四角形や、グラスホッパー上のパラメーターを変えることで、形態を変えることができます。
![四角形の形を変える](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/33-1-1024x526.png)
ライノセラス上で四角形の形を変えると、このように形が変わります。
![グラフの形を変える](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/34-2-1024x420.png)
グラフの形を変えてみます。
![座る部分の形が変わる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/35-1-3-1024x526.jpg)
このように、座る部分の形が変わりました。
![高さ](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/36-1-1024x526.png)
座る部分の高さも変えることができます。
![小さくする](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/41-1-2-1024x526.jpg)
![小さくする2](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/42-1-2-1024x526.jpg)
ライノセラス上の四角形を小さくすることで、サイズを小さくすることもできます。
![レンダリング1](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/38-2-2-1024x526.jpg)
![レンダリング2](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/39-1-3-1024x526.jpg)
![レンダリング3](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/37-2-1-1024x526.jpg)
![レンダリング4](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/43-2-2-1024x526.jpg)
ライノセラス上に書き出して、レンダリングビューで見てみました。
注意点
![極端な形](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/40-1-1024x526.png)
極端な形にしてしまうと、形にエラーが起きることがあります。
グラスホッパー上では大丈夫なのですが、ライノセラスに書き出すと、上の画像のように穴が開いていることがあります。
そのため、極端な形にはしないようにしてください。
まとめ
![まとめ](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/eyecatch-3-4-1024x576.jpg)
今回は、グラスホッパーで椅子やソファー、ベンチを作る方法を解説しました。
是非この方法を活用して、様々な形態の椅子やソファー、ベンチを作成してください。
今回は以上になります。