今回は、グラスホッパーでドームやスタジアムのような外観を、作成する方法を解説します。
![完成1](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/1-3-1024x526.jpg)
完成すると、このような外観ができるようになります。
![完成2](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/2-2-1024x526.jpg)
横から見ると、このような感じです。
![完成3](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/3-6-1024x526.jpg)
上から見ると、このような感じです。
![コンポーネント全体](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/4-4-1024x420.png)
コンポーネント全体は、3つのパートに分かれています。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
ドーム・スタジアムの枠を作る
![ドーム・スタジアムの枠を作るコンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/5-5-1024x420.png)
使用コンポーネント:①Elipse ②Series ③Unit Z ④Move ⑤Area ⑥Scale ⑦Division ⑧Graph Mapper ⑨Loft
最初は、ドーム・スタジアムの枠を作ります。
![Elipse](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/8-3-1024x526.png)
Elipseを使うことで、楕円を作成します。
R1とR2端子に、それぞれの方向の半径を入力します。
今回は30000と40000にしました。
![Z方向に連続コピー](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/9-3-1024x526.png)
その後、Z方向に連続コピーします。
SeriesのN端子に、間隔の数値を入力します。
今回は3000にしました。
C端子に個数を入力します。
今回は7にしています。
そして、楕円のElipseをMoveのG端子に、Unit ZをMoveのT端子につなげます。
これにより、z軸方法に7個の楕円を、間隔3000で連続コピーすることができました。
![1つずつ楕円のサイズを変える](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/10-2-1024x526.png)
次は、上の画像のように、1つずつ楕円のサイズを変えます。
![グラフを作る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/12-4-1024x420.png)
まずは、先程のSeriesで使った個数の7で、Divisionを使い10を割り算します。
すると、1.428・・・という数値が出てきます。
さらにもう一度Divisionを使い、今度は10で割ります。
すると、0.1428・・・という数値が出てきました。
その数値を、SeriesのN端子につなげます。
そして、個数の7をSeriesのC端子につなげます。
これにより、0.1428・・・ずつ増加する数列を作りました。
![Graph Mapper](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/44-2-1024x420.png)
次に、Graph Mapperにつなげます。
Graph Mapperは初期の状態では、何も表示されていません。
![Parabolaに設定](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/45-2-1024x420.png)
Graph Mapperを右クリックします。
その後、Graph typesを選択し、Parabolaに設定します。
![2次関数](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/47-3-1024x420.png)
これで、2次関数のグラフを使うことができるようになります。
![自由にグラフを変えれる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/48-1-1024x420.png)
自由にグラフを変えることができます。
今回は、上のような形にします。
![x軸とy軸](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/46-2-1024x420.png)
Graph Mapperでは、x軸とy軸を理解することが重要です。
左から出力するデータが、xの数値になります。
そして、右から出力されるデータが、yの数値になります。
いわゆる、y=x²のような感じです。
初期の状態では、Graph Mapperはxの範囲が0~1です。
そのため、先程10で割ったりして、0~1の数値にする必要がありました。
そして、Graph Mapperからは、端が約0.5で中心が約1の数値を取得しました。
この数値を使うことで、倍率を変えることができます。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/11-3-1024x526.png)
Scaleを使い、1つ1つの楕円のサイズを変えます。
下準備として、MoveをAreaにつなぎ、楕円の中心点を取得します。
Graph MapperをScaleのF端子につなげます。
これにより、真ん中に近づくほど楕円が大きくなりました。
![Loftでつなぐ](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/13-3-1024x526.png)
そして、LoftのC端子につなげることで、複数の線からサーフェスを作ることができました。
これで1つ目のパートは完了です。
ドーム・スタジアムの厚みを付ける
![ドーム・スタジアムの厚みを付ける](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/6-2-1024x420.png)
使用コンポーネント:①Offset Surface ②Deconstruct Brep ③List Item ④Ruled Surface ⑤Surface ⑥Brep Join
第2パートでは、ドーム・スタジアムの厚みを付けていきます。
![Offset Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/49-1-1024x420.png)
まずは、先程作成したサーフェスを、Offset Surfaceでオフセットします。
S端子にサーフェスをつなげ、D端子にオフセットする距離を入力します。
今回は250にします。
![オフセット完了](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/14-3-1024x526.png)
すると、内側に250オフセットしました。
![近くで見る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/15-3-1024x526.png)
近くで見ると、このようにオフセットされていることが分かります。
![Deconstruct Brepで分解](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/16-4-1024x526.png)
その後、オフセット前と後の2つのサーフェスを、Deconstruct Brepにつなげます。
Deconstruct Brepを使うと、オブジェクトをサーフェス・線・点に分解してくれます。
今回は線を使うので、Deconstruct BrepのE端子から出力されるデータを使います。
![Ruled Surfaceでサーフェスを作る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/17-2-1024x526.png)
List Itemを使い、i端子にインデックス番号を指定することで、任意の線データを取り出します。
今回は、4つのList Itemのi端子に、1と2を入力し、穴が開いている部分の4本の線を取り出しました。
その後、近く同士の線から、Ruled Surfaceでサーフェスを作ります。
![サーフェスを確認](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/18-4-1024x526.png)
このように、サーフェスを上と下の穴の部分どちらにも作成します。
![Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/50-1-1024x420.png)
その後、Surfaceにオフセット前と後のサーフェスと、穴の近くの部分に作成した2つのサーフェスを格納します。
![Flattenにする](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/51-1-1024x420.png)
その後、Surfaceの左側の端子を右クリックし、Flattenにしてください。
Flattenにすることで、データの階層がまとまり、後ほど使うBrep Joinで結合できるようになります。
![ドーム・スタジアムの厚みが完成](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/22-3-1024x526.png)
その後、Brep Joinにつなげることで、4つのサーフェスが結合し、ソリッドを作成することができます。
これで、ドーム・スタジアムの厚みが完成し、第2パートが終了です。
ガラスの枠組みを作る
![ガラスの枠組みを作るコンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/7-3-1024x420.png)
使用コンポーネント:①Division ②Offset Surface ③Divide Surface ④Flip Matrix ⑤Interpolate ⑥Curve ⑦Join Curves ⑧Pipe ⑨Cap Holes
第2パートでは、ドーム・スタジアムのガラスの枠組みを作ります。
![第1パートで作成したLoftのサーフェスをつなげる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/52-1-1024x420.png)
まずは、第1パートで作成したLoftのサーフェスを、新しいOffset Surfaceにつなげます。
そして、D端子にオフセットする距離を入力します。
今回は、ドーム・スタジアムの厚みの中心まで、オフセットします。
そのため、Divisionを使い、A端子に厚みに使った250の数値を入力し、B端子に2を入力します。
これにより、2で割り算ができ、厚みの半分までオフセットすることができます。
![厚みの中心までオフセット](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/23-3-1024x526.png)
このように、厚みの中心までオフセットすることができました。
![近くで見る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/24-2-1024x526.png)
近くで見ると、このように中心にあることが分かります。
![中心までオフセットしたサーフェス以外を非表示に](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/25-3-1024x526.png)
中心までオフセットしたサーフェス以外を、非表示にしました。
![Divide Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/26-1-1024x526.png)
その後、Divide Surfaceを使うと、サーフェスを点で分割することができます。
UとV端子に、それぞれの方向に分割する数値を入力します。
今回は20にしました。
![Interpolate](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/27-3-1024x526.jpg)
その後、Interpolateを使うことで、点をつなぐ曲線を作ることができます。
![Flip Matrix](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/28-3-1024x526.jpg)
縦方向にも曲線を作る場合には、Flip MatrixをInterpolateの前に使うとできます。
![線ができた](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/29-3-1024x526.jpg)
このような線ができました。
その後、2つのInterpolateをCurveにつなげます。
さらにJoin Curvesにつなげることで、線を結合します。
![Pipe](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/30-2-1024x526.jpg)
その後、Pipeにつなげることで、パイプ状の枠を作ります。
この時に、パイプのサイズが、外壁の厚みよりも大きくなるようにしてください。
今回は、R端子に250を入力して、半径を指定しました。
そして、Cap Holesを使うことで、パイプの穴を塞ぎます。
![グラスホッパー上では完成](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/53-1-1024x526.jpg)
これでグラスホッパー上では完成です。
ライノセラス上で編集
ここから先は、グラスホッパー上でもできなくはないのですが、非常に重くなります。
そのため、ライノセラスに書き出して編集します。
![ライノセラスに書き出す](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/31-2-1024x526.jpg)
まずは、外壁の部分と、ガラスの枠組みを別々のレイヤーでライノセラス上に書き出します。
![BooleanDifference](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/32-1-2-1024x544.jpg)
その後、BooleanDifferenceをコマンドに入力し、実行します。
もしくは、上の画像のアイコンをクリックします。
これにより、オブジェクト同士で引き算して形態を変えることができます。
![外壁を選択](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/33-1-2-1024x526.jpg)
外壁を先に選択します。
![枠組みを選択](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/34-2-1024x526.jpg)
その後、枠組みを選択します。
![実行完了](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/35-1-2-1024x526.jpg)
実行が完了しました。
![枠組みのレイヤーをオフにする](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/36-1-4-1024x526.jpg)
枠組みのレイヤーをオフにして見ます。
![Ungroupを実行](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/37-2-1024x544.jpg)
Ungroupをコマンドに入力して実行します。
もしくは、上の画像のアイコンをクリックします。
Ungroupで、グループを解除することができます。
![外壁を削除](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/38-2-1024x526.jpg)
グループ解除後、溝の部分をクリックし、削除します。
![穴が確認できる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/39-1-1-1024x526.jpg)
すると、穴が確認できます。
![枠組みのレイヤーをオン](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/41-1-1-1024x526.jpg)
枠組みのレイヤーをオンにすると完成です。
![レンダリングビュー](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/42-1-1-1024x526.jpg)
レンダリングビューで見ると、こうなります。
![マテリアルを付ける](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/43-2-1024x526.jpg)
マテリアルを付けてみると、このような外観になりました。
まとめ
![まとめ](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/04/eyecatch-3-2-1024x576.jpg)
今回は、グラスホッパーを使い、ドームやスタジアムのような外観を、作成する方法を解説しました。
是非この方法を活用して、ドームやスタジアムを作成してください。
今回は以上になります。
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