今回は、立体トラスの作り方を解説します。
![結果1](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/26-1-1024x526.jpg)
![結果2](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/27-1-1024x526.jpg)
最終的には、上の2枚の画像のような立体トラスが作成されます。
それでは順番に解説していきます。
今回使用したグラスホッパーとライノセラスのデータダウンロードはこちら
全体コンポーネント
![全体コンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/39-1-1024x420.png)
全体コンポーネント:①Surface ②Divide Domain² ③Isotrim ④Deconstruct Brep ⑤MD Slider ⑥Evaluate Surface ⑦Multiplication ⑧Move ⑨Point ⑩Partition List ⑪Flip Matrix ⑫PolyLine ⑬Line ⑭Pipe ⑮Cap Holes ⑯Sphere ⑰Extrude ⑱Division ⑲Negative
こちらが、立体トラスを作成するコンポーネントになります。
トラスを作成する
![トラス](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/41-1-1024x526.jpg)
最初は、上の画像のトラス部分を作成します。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/51-1024x420.png)
トラスを作成するコンポーネント:①Surface ②Divide Domain² ③Isotrim ④Deconstruct Brep ⑤MD Slider ⑥Evaluate Surface ⑦Multiplication ⑧Move ⑨Point ⑩Partition List ⑪Flip Matrix ⑫PolyLine ⑬Line ⑭Pipe ⑮Cap Holes
![使用するサーフェス](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/3-13-1024x526.png)
まずは、ライノセラス上でサーフェスを用意します。
今回は、上の画像のサーフェスを使います。
![Surfaceに格納](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/4-13-1024x526.png)
ライノセラス上のサーフェスを、Surfaceに格納します。
![サーフェスを分割](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/5-10-1024x526.png)
次に、Divide Domain²とIsotrimを使うことで、サーフェスを分割します。
SurfaceをDivide Domain²のI端子につなげます。
サーフェスの分割数の数値を、Divide Domain²のUとV端子につなげます。
今回は10をつなげているので、サーフェスを10×10の分割数に指定しています。
しかし、Divide Domain²だけでは分割の範囲を指定しているだけなので、まだ分割されません。
そこで、SurfaceをIsotrimのS端子に、Divide Domain²をD端子につなげます。
これにより、指定した分割数でサーフェスが分割されます。
![サーフェスを分解](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/7.5-1024x526.png)
その後、IsotrimをDeconstruct Brepにつなげます。
これにより、分割されたサーフェスを点・線・サーフェスに分割されます。
これは、トラスを作成する過程の最後の方に、線を作成するために使います。
![Reparameterize](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/42-1-1024x420.png)
その後、IsotrimをEvaluate SurfaceのS端子につなげます。
さらに、MD SliderをEvaluate SurfaceのUV端子につなげます。
この際に、Evaluate SurfaceのS端子でReparameterizeに設定してください。
![Reparameterizeされた](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/43-1-1024x420.png)
Reparameterizeに設定すると、サーフェス上の任意の場所を、0~1の数値で指定することができるようになります。
MD Sliderの初期状態では、数値を0~1の範囲で指定することで、XとY方向の位置を指定することができます。
![Evaluate Surface](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/6-11-1024x526.png)
今回は、0.5;0.5にしているため、サーフェスの中心部分の情報を取得できます。
![中心点を移動させる](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/7-9-1024x526.png)
次に、Evaluate Surfaceで取得される点を移動させます。
MultiplicationにEvaluate SurfaceのN端子をつなげます。
そして、点を移動させる距離の数値を入力します。
今回は、8を入力しました。
その後、MoveのG端子にEvaluate SurfaceのP端子をつなげます。
さらに、MultiplicationをMoveのT端子につなげます。
これにより、サーフェスの垂直方向に、指定した数値の分だけ点を移動させることができます。
![Negative](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/46-1-1024x420.png)
モデルによっては、点を逆方向に移動させることもあると思います。
その際は、MultiplicationとMoveの間にNegativeを入れてください。
![逆方向に点が移動した](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/47-1-1024x526.png)
Negativeを使うと数値がマイナスになるので、逆方向に点が移動します。
今回は、点がサーフェスの下方向に移動する場合で進めます。
![Graft](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/9-9-1024x420.png)
その後、MoveのG端子を右クリックし、Graftに設定します。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/44-1-1024x420.png)
その後、MoveのG端子とDeconstruct BrepのV端子を、Lineにつなげます。
Deconstruct BrepのV端子からは、サーフェスの角の点が出力されます。
MoveにGraftを設定した理由は、Deconstruct BrepのV端子とデータ構造を揃えることで、同じ階層内の点をつなぐ線を作成できるからです。
そのため、Moveの1つの点から、同じ階層にある4つの点を結ぶ線を、Lineで作成しています。
![線が作成された](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/8-7-1024x526.png)
結果として、このような線が作成されます。
![Flatten](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/48-1024x420.png)
その際に、Pointの左側の端子を右クリックし、Flattenに設定します。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/52-1024x420.png)
このようにFlattenに設定されました。
![](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/53-1024x420.png)
そして、PointをPartition ListのL端子につなげます。
さらに、元々のサーフェスを分割した際の分割数の数値を、Partition ListのS端子につなげます。
すると点のデータを、分割数の数値の分だけ、1つの階層にまとめることができます。
今回の場合、数値を10にしているので、1つの階層に10個の点が入っています。
![Polyline](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/29-1-1024x526.png)
その後、Partition ListをPolylineのV端子につなげます。
すると、先程Partition Listで分けた、階層内にある点をつなぐ線が作成されました。
![Flip Matrix](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/30-1-1024x526.png)
さらに、Flip Matrixを使ってからPolylineを使うことで、もう1つの方向にある点同士をつなぐ線を作ることができます。
![トラス完成](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/31-1-1-1024x526.jpg)
さらに、Deconstruct BrepのE端子・Line・2つのPolylineを、PipeのC端子につなげます。
そして、半径の数値をR端子につなげることで、線からパイプを作成することができます。
今回は、0.5を入力しました。
最後に、Cap Holesで開いているパイプを塞ぎます。
これで、トラス部分は完成です。
![別の角度から見るトラス](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/32-1-1024x526.jpg)
別の角度から見た様子です。
結合部を作成する
次に、トラスの結合部を作成します。
![結合部を作成するコンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/54-1024x420.png)
Deconstruct BrepのV端子を、Pointにつなげます。
さらに、トラスを作成する際に使ったもう1つのPointを使います。
用意した2つのPointを、SphereのB端子につなげます。
そして、R端子に半径の数値をつなげます。
今回は0.8を入力しました。
![トラスの結合部に球が作成された](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/33-1-1024x526.jpg)
すると、トラスの結合部に球が作成されました。
![ズームして見る](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/34-1-1-1024x526.jpg)
ズームして見ると、このようになります。
このように球を作成することで、トラスの結合部が完成しました。
ガラス面を作成する
最後に、ガラス面を作成します。
![ガラス面を作成するコンポーネント](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/55-1024x420.png)
追加コンポーネント①Extrude ②Multiplication ③Division ④Negative ⑤Move
トラスを作成する際に使ったIsotrimを、ExtrudeのB端子につなげます。
さらに、トラスを作成する際に使ったEvaluate SurfaceのN端子とガラス面の厚みの数値を、Multiplicationにつなげます。
今回は、0.5をつなげました。
そして、MultiplicationをExtrudeのD端子につなげます。
![サーフェスに厚みができた](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/35-1-1024x526.jpg)
すると、このようにサーフェスに指定した数値の分、厚みができました。
![厚みが中心部から外れている](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/36-1-1024x526.jpg)
しかし、このままでは厚みが中心部から外れています。
そのため、サーフェスを押し出した逆方向に、半分の距離だけ移動させて中心に持ってくる必要があります。
![サーフェスを押し出した逆方向に、半分の距離だけ移動](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/37-1-1024x526.jpg)
Multiplicationを、DivisionのA端子につなげ、数値の2をB端子につなげます。
最後に、ExtrudeをMoveのG端子に、NegativeをT端子につなげます。
すると、厚みを中心に移動させることができました。
![ガラス面完成](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/38-1-1024x526.jpg)
これで、ガラス面が完成し、立体トラス全体が完成しました。
![レンダリング1](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/26-1-1-1024x526.jpg)
![レンダリング2](https://iarchway.com/wp-content/uploads/2024/06/27-1-1-1024x526.jpg)
レンダリングしてみると、このようになりました。
今回は以上になります。
コメント